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【第2次】裁判レポートNO.5
第2次「石神井まちづくり訴訟」の第5回口頭弁論が行われました

2023年5月18日木曜日、霞が関の東京地方裁判所第703号法廷で第2次「石神井まちづくり訴訟」の第5回口頭弁論が行われました。熱中症が心配される猛暑の中、いつもに増して多くのサポーターズメンバーや支援者の方々が傍聴に詰めかけてくださいました。誠にありがとうございました。


これまでの流れを簡単にまとめますと、この裁判は「石神井公園駅南口西地区市街地再開発組合」の設立認可処分の取消しを求めるもので、原告は地権者と地域住民、被告は東京都です。しかし、地区計画を変更して「第一種市街地再開発事業」を実施するための地区計画変更の都市計画決定をしたのは練馬区であり、私たちはこの都市計画決定が違法であると訴えていますので、実質的な主張のやり取りは、被告の東京都とではなく都市計画決定をした練馬区(参加行政庁)と行っています。
私たちの訴えに対して練馬区より出された準備書面(1)において「高さ制限撤廃についての説明が不十分である」という原告弁護団の指摘で、裁判所は練馬区に補足の説明を要請。これに応え練馬区が提出した準備書面(2)でも不十分として原告弁護団は再度、補足説明を求め、前回第4回口頭弁論期日前に練馬区より準備書面(3)が提出されました。
練馬区の反論がようやく出揃った第4回口頭弁論で、原告弁護団は、練馬区の準備書面に対する反論を主張した準備書面(1)を提出しました。裁判所からは、「原告の準備書面(1)において練馬区の準備書面(2)に対する反論が明確でない部分があるので、認否を行った上で、補足の準備書面を提出してもらいたい」との要望があり、これに応えて原告弁護団は、今回期日前に補足の準備書面(2)を提出しました。
 以下に、今回の裁判の傍聴と、その後の弁護団からの解説の内容を簡単にまとめています。

   

       

【第5回口頭弁論】  東京地方裁判所703号法廷にて
🔶15時30分開廷

裁判官入廷。

まず提出された書面の確認が行われた。提出書面は以下のとおり。
 原告:準備書面(2)、証拠説明書(4)

🔶裁判長より

前回の裁判所からの要請に応えて、原告より準備書面(2)および証拠説明書(4)が提出された。
次回期日では、被告東京都には原告適格について、参加行政庁である練馬区には本案についての反論をお願いしたい。

※原告:準備書面(2)、証拠説明書(4)は、以下のボタンから

 

 

 

 

次回、第6回口頭弁論は、2023年7月18日(火)11時00分より703号法廷で行われます。

【弁護団からの解説】

裁判終了後、東京地裁別室で、弁護団から以下のような解説がありました。

 

🔶本日の裁判について

梅雨を飛び越して真夏が来たような暑さの中、本日も多くの方に傍聴していただき、ありがとうございました。今日の裁判の内容についてご説明したいと思います。

前回裁判で、練馬区は「元々の地区計画で高さの原則は35メートルとしていたが、例外についての上限は決めていなかった。要綱という練馬区行政内部の取り決めで50メートルとしていたが、地区計画で制限していたわけではないから、要綱の改正で100メートル高さにすることは可能であった」と主張しました。これに対して我々は「高さ制限の変更は要綱の改正ではできず、あくまで地区計画を変更しない限りは出来なかった」と反論しました。
ここで裁判所からは「求釈明」という形で、補足の準備書面の提出を求められました。練馬区の準備書面(2)の「地区計画の変更は必要なく、要綱の変更だけで市街地再開発事業で予定している100メートル高さは可能である」という区の主張に対する原告の反論をあらためて聞きたいという内容でした。
裁判所の求めに応じ、今回私たちはこの点についてあらためて詳細な主張をしました。
今までの地区計画は「あくまで高さの原則は35メートルだが、一定の要件を満たす場合は例外を認めてよい」という、最高高さの上限の原則とそれに対する例外という形で定められています。このような「原則と例外」という形にしている場合は、東京都の総合設計制度の優遇趣旨や「高度地区」という都市計画で、例外でも1.5倍以内にすると定められています。しかし今回の変更後地区計画で練馬区は、「そもそも最高高さを設定しない」という条項を入れ込んでいます。つまり、従前地区計画の原則35、例外50メートルの高さ制限に加え、変更後地区計画では、さらにその適用外として、高さ制限を考えず、時々の状況次第で最高高さを認めていこうという形になっています。このことからも、100メートル高さの実現には要綱の変更だけでは足らず、都市計画決定によって地区計画を変更し、最高高さ限度を設けない決定を行う必要があったのではないかと我々は主張しているのです。

次回は練馬区の反論が行われることになりますが、これに対し裁判所がどのように考えるのかを注目しながら、今後の訴訟を進めていきたいと思います。

この計画では、地権者のみなさんが再開発ビルのどの部分を取得するかという「権利変換計画」を再開発組合が作成し、東京都に認可申請を行います。この認可が下りると、地権者のみなさんはいよいよ立ち退きを迫られるということになります。そこに行くまでに本訴を解決しなくては、この訴訟の目的を達成することができなくなりますので、我々としては事態の進捗状況を注視しているところです。当初の予定より、おそらくは半年ほどスケジュールが延びていると思われますが、組合が権利変換計画認可の申請をした場合には、我々も次の対応を考えなくてはなりません。いったん事業を止めてほしいという「執行停止」の手続きをどこかで行うことを検討しています。

今回我々がひと通りの主張を終え、次回は区の反論が出てくるはずで、本案に関する議論はかなり進んだ状態まできています。裁判所の夏期休廷までにある程度双方の主張が出揃うことになりますので、裁判所としてもじっくり合議する時間を取れるスケジュールになっているといえます。執行停止の判断を速やかにしてもらえる準備も整ってきているのではないかと考えます。
一方でこの間も事業は進んでいます。「訴訟手続きを早く進めてほしい」という我々の主張に、裁判所もある程度応えてくれていますが、緊迫度合いは増してきています。引き続きみなさんのご支援をよろしくお願いいたします。
                                           以上

 

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